山口県岩国市の広仏コーポレーション株式会社では、瀬戸内海での海洋散骨代行を行っています。
海洋散骨には法律による規定はありませんが、だからといって好きな形で好きなように散骨して良いわけではありません。
今回は、厚生労働省が令和2年に発表した「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け」から、守るべきルールとマナーについてお話します。
法務省の見解
法務省も散骨についての見解を示しています。
「葬送のための祭祀として節度をもって行われる限り、遺骨遺棄罪(刑法190条)に違反しない」※1991年
ガイドラインその1.法令などの遵守
散骨事業者は、散骨を行うに当たっては、墓地、埋葬等に関する法律(昭和 23 年法
散骨に関するガイドライン
律第 48 号)、刑法(明治 40 年法律第 45 号)、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和 45 年法律第 137 号)、海上運送法(昭和 24 年法律第 187 号)、民法(明治 29 年法律第 89 号)等の関係法令、地方公共団体の条例、ガイドライン等を遵守すること。
地域によっては、散骨について禁止している自治体もあります。
散骨をしたいと考えている地域の条例や法令をしっかりと調べた上で、遵守して散骨を行う必要があります。
ガイドラインその2.散骨を行う場所
散骨は、次のような場所で行うこと。
散骨に関するガイドライン
① 陸上の場合 あらかじめ特定した区域(河川及び湖沼を除く。)
② 海洋の場合 海岸から一定の距離以上離れた海域(地理条件、利用状況等の実情を踏まえ適切な距離を設定する。)
広仏コーポレーションが行う散骨は海洋で行う「海洋散骨」ですが、海であればどこにでも散骨して良いわけではありません。
海岸など陸のすぐそばで散骨を行うことはできず、一定距離離れた海域である必要があります。
弊社では、少なくとも陸上から1海里(1,852m)離れた場所を散骨場所として設定しています。
海洋散骨を行う当日の海の状況、他船の位置などにもよるので明確な「ここ」という場所はありませんが、マナーとしても陸上から1海里は離れた場所で行います。
ガイドラインその3.焼骨の形状
骨壺に入った状態のご遺骨を、そのまま散骨することはできません。
この辺りは、万が一陸上に流されたご遺骨が発見された場合のことを考えるとご理解いただけると思います。
焼骨は、その形状を視認できないよう粉状に砕くこと。
散骨に関するガイドライン
広仏コーポレーションでは、専用の機械を用いてご遺骨をパウダー状に粉骨させていただきます。
完全な粉末状になるため、一目見ただけではご遺骨と判断することはできない形状となります。
ご遺骨をパウダー状にする「粉骨」料も広仏コーポレーションの海洋散骨代行パックには含まれています。
ガイドラインその4.関係者への配慮
散骨事業者は、散骨を行うに当たっては、地域住民、周辺の土地所有者、漁業者等の関係者の利益、宗教感情等を害することのないよう、十分に配慮すること。
散骨に関するガイドライン
海は、漁業を行う方々も含め様々な人が利用しています。
日時や場所により、海を取り巻く色々な状況は変わっていくもの。
他の方々の迷惑にならないように十分配慮しながら、海洋散骨を行ってまいります。
ガイドラインその5.自然環境への配慮
散骨事業者は、散骨を行うに当たっては、プラスチック、ビニール等を原材料とする副葬品等を投下するなど、自然環境に悪影響を及ぼすような行為は行わないこと。
散骨に関するガイドライン
弊社が行う瀬戸内海での海洋散骨も、綺麗な海があってこそ。
当然ですが、自然環境を壊さない、汚さないように配慮して海洋散骨を行わなければいけません。
海洋散骨で使用する「供花」についても、広仏コーポレーションでは配慮を行っています。
まだまだ海洋散骨時に生花を使用する場合が多いようですが、生花が自然に還るまでには時間を要します。
海洋散骨をご希望される方は生前海がお好きだった方も多いため、海を汚したくないと考える方ばかり。
生花を使った色とりどりの供花は美しいですが、ゴミとして海面上に当面に渡り漂ってしまうため、環境に配慮した海洋散骨とは言えない部分もあるのではないでしょうか?
そのため、広仏コーポレーションでは海洋散骨の際に使用する供花は「水溶性」の特別な供花をご用意しています。
水に溶けて自然にすぐ還る供花ですので、自然を汚すことなく故人様の「大自然の中に還りたい」という願いをお手伝いいたします。
ガイドラインその6.安全の確保
散骨事業者は、散骨を行うに当たっては、次のような措置を講ずるなど、参列者の安全に十分に配慮すること。
散骨に関するガイドライン
① 陸上の場合 歩道、安全柵等、必要な施設の設置等
② 海洋の場合 必要な教育訓練を受けた従事者及び補助者の配置、ライフジャケット等の安全装具の確保等
海洋散骨では、当然ですが船に乗って海に出ます。
普段は穏やかな瀬戸内海ではありますが、風の強い日や天候の悪い日は荒れる海でもあります。
天候や気象状況を十分に確認した上で出航するのはもちろん、乗組員の安全面にも十分に気を付けています。
ライフジャケットの着用は船に乗る上での必須事項です。
広仏コーポレーションでは、全ての小型船舶に対応する桜マーク入りのAタイプのライフジャケットを着用し、安全性の高い海洋散骨に取り組んでいます。
また、2級船舶免許を保有する社員が操船を行っています。
海洋散骨は広仏コーポレーションへ
広仏コーポレーションでは、以上の事を遵守した海洋散骨を行ってまいります。
海洋散骨にご興味のある方は、ぜひ一度弊社へご相談ください。
海洋散骨代行プラン
瀬戸内海へ海洋散骨を代行させていただくプランです。ご遺骨の粉骨(パウダー化)/献酒/献花(水溶性)/散骨時の写真撮影/散骨証明書の発行がセットになったプランとなっております。日本全国から受付可能です。
海洋散骨の流れ
1.ご依頼とお打合せ
弊社では海洋散骨のご依頼を、店頭でのご相談もしくはホームページからの海洋散骨セットのご購入(郵送)にて全国各地から承っております。
ご相談やご依頼はメールやお電話でも流れをお伝えできますのでご連絡ください。
2.お預かりしたご遺骨をパウダー状に粉骨します
散骨をする際には、厚生労働省による「散骨に関するガイドライン」が定められています。
ガイドラインの中にはご遺骨を粉状に砕くことも含まれているため、2mm以下のパウダー状に加工し散骨の準備をさせていただきます。※粉骨のみのプランもございます。
3.出航日時を決定し出航
ご遺骨が10柱集まり次第、出航日時を決定してご連絡いたします(天候を考慮し晴天の日に出航)。
波の状況などにより急遽日時の変更がある場合がありますのでご了承ください。
4.散骨し献花と献酒
散骨可能な水域にて散骨し献花と献酒、写真撮影を行います。
生花の花びらを撒くことが多い海洋散骨ですが、弊社では環境を守り海面上にゴミを出すべきではないという観点から、水溶性の供花を使用しております。
献酒については、ご希望によりコーヒーやノンアルコール飲料に変更することもできますのでご相談ください。
5.散骨証明書をご送付
散骨した際に、散骨場所の緯度経度・水温と気温を記録いたします。
散骨中の様子を撮影した写真や、散骨場所の記録を記載した散骨証明書をご送付させていただきます。
お電話でのお問い合わせ
0827-22-5665
受付時間:9時~18時
投稿者プロフィール
- 3児の父でもあり、休日に瀬戸内海でのんびりと釣りをするのも好きなスタッフです。二級船舶免許保持。船長として海洋散骨代行を行わせていただきます。趣味は観光地巡りとドライブ。
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